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(Michael Viner's) Incredible Bongo Band / Bongo Rock

Bongo Rock Bongo Rock

アーティスト:Incredible Bongo Band
販売元:Toshiba EMI
発売日:2006/11/14
Amazon.co.jpで詳細を確認する

日本盤の帯には「これを持っていない奴はHIP HOP DJとは呼べない」というアフリカ・バンバータの言葉が記されています。私もこのアルバムがCD化されるのを待ってました。
うーん、Amazonだと「オリジナル盤発売日: 2006/1/9」って書いてありますね。CDには「02.12.18」って書いてあるのに。まあいいか。確かにネットで検索しても最近まではアナログしか無いような事が書かれていた記憶があります。でも今調べたらHMVのサイトだと「2002年12月18日」って書かれてる。ってよく見たらAmazonは輸入盤でHMVは日本盤でした。

Incredible Bongo Band、もしくはMichael Viner's Incredible Bongo BandのBongo Rockです。これ、名前にBongoって入ってる割にはワールド愛好家よりもB-BOYやHIP HOPの人たちの間で知られているバンドです。私もこれを知るまではボンゴと言えばMano NegraのKing of Bongoだったんですが、こんな素敵なボンゴがあったとは。
メンバー構成は、プロデューサー兼アレンジャーのMichael Viner、プロデューサー、パーカッション(ボンゴ)、ドラム、ホーン、キーボードの6人ということになっています。他にゲスト参加の人たちがいたりといった感じで。結成されたのが1972年、ここに収録されている曲は73年頃のものだと思います。もともとのアナログは73年発売です。Michael Vinerは映画、本、音楽、テレビ番組など何でもやってしまう凄腕プロデューサーみたいです。

メンバー構成からも分かる通り、このアルバムは全体としてはジャズにボンゴを合わせた(もしかしたらジャズにボンゴを合わせるのはそんなに希有な例ではないのかもしれないけど)、渋くてしっとりした大人の音。のはずなんですが、ホーンやギターが全面に出ているせいか、もの凄いパワーを持ってます。凄く気合いの入った音。アグレッシブ。「重い」というと誤解されそうですが、「太い」ではなく「重い」といえば少しは意図が伝わるでしょうか。
このアルバムに触れるなら書かなければ行けない事、それは「Apache」という曲についてです。先にも書きましたが、HIP HOPリスナーの間でアンセムと化しているこの曲があるからこそ、そっち系の人たちによく知られています。恥ずかしながら私はこの曲を、映画「SNATCH」で初めて知りました。んでThe Ultimate Lessonsシリーズ(これとか)で使われていて、『良い曲だなあ』と思って。曲名やアーティスト名が分からないもんでググってみたけどよく分からなくて、SNATCHの日本版DVD販売元にメールして教えてもらったのがFatboy SlimのOn the Floor at the Boutiqueというアルバムに入ってる曲だという事。でもそのCDを買ってみるとただのMIX CDで、じゃあオリジナルは無いのかとググってみたらアナログしか無いという状況で。それで最近このCDが出てる事を知って即購入。
まあ、そんな個人的な事はどうでも良くて、この曲は様々な所でMIXに使われたりサンプリングのネタとして使われています。サンプリングされた作品のまとめを書いておきます。出典はmixiのApacheコミュニティです。
2 Live Crew - "Megamixx"
Apache - "The Beginning"
Arthur Barker - "Breakers Revenge"
Breeze - "Watch the Hook"
Busta Rhymes - "What the Fuck You Want!!"
Busy Bee - "Old School"
Chubb Rock - "3 Men at Chung King"
Coldcut - "Say Kids, What Time is It?"
Dee Patten - "Who's the Bad Man"
Digital - "Metro"
DJ Jazzy Jeff & the Fresh Prince - "Live at Union Square"
DJ Spinna - "Rock"
Double D & Steinski - "Lesson 1"
Double D & Steinski - "Lesson 2"
Double D & Steinski - "Lesson 3"
Everlast - "Syndicate" (Remix)
Faith Evans ft Black Rob - "Love Like This" (Remix)
Freddie Foxx - "Stop Look & Listen"
Freestylers - "Breaker Beats Pt 2"
Future Sound of London - "We Have Explosive"
Geto Boys - "Do it Like a G.O."
Goldie - "Inner City Life"
Grandmaster Flash & the Furious Five - "Freelance"
Hammer - "Turn this Mutha Out" (Remix)
Hi jack - "Doomsday of Rap"
Insane Poetry - "The House That Dripped Blood"
J. Majik - "Your Sound"
Jive All Stars - "No Stoppin"
Kool Moe Dee - "Way Way Back"
Kool G Rap - "Men at Work"
KRS-One - "Who are the Pimps?"
LL Cool J - "You Can't Dance"
Leaders of the New School - "My Ding a Ling"
MC Paul Barman - "Burping and Farting"
Ministere Amer - "Le Droit Chemin"
Missy Elliott - "We Run This"
Moby - "Machete"
Nas - "Made You Look"
Roxy Breaks - "Apache Rock"
Run-DMC - "What's it All About?"
Schoolly D - "Housing the Joint"
Sugarhill Gang - "Apache Rap"
Switch - "A Bit Patchy"
The Roots - "Thought @ Work"
Tone Loc - "Ace is in the House"
Ultramagnetic MC - "MC's Ultra" (Remix)
Ultramagnetic MC - "We're Ultra III"
West Street Mob - "Break Dance Electric Boogie"
Young MC - "Watch the Hook"
Young MC - "Know How"
You The Rock - "Grand Master Fresh"
これ以外にもまだまだあるはずですが。この曲は多くの人の心を掴む何かを持っているという事です。
ドラムとボンゴのシンプルなリズムのイントロで始まり、ギターとホーンが入ってきて、その後にキーボードが入って来て深みのあるメロディラインを構築して行くこの構成。ボンゴもキーボードもギターもホーンもドラムも、全てのパートが個性豊かに共存している。男臭くて乾いた音、荒々しさと哀愁を感じさせる、まるでアメリカ西部開拓時代を思わせる楽曲。それが何でこんなに踊りたくなるんだろう。

その他の注目曲にはKIBURI、Last Bongo In Belgium、(I Can't Get No) Satisfaction等があります。
KIBURIはあのジョン・レノンとリンゴ・スターが参加しています。勿論ジョン・レノソとかチョン・レノンとかリンゴ・ヌターとかリンゴ・ジュース ではありません。正真正銘Beatlesの「YOKOの旦那」ことジョンと、「ピート・ベストの後釜」のリンゴです。どうやら当時はシークレットだったらしいです。曲自体はウィスキーがに合いそうなジャズです。どこでジョンとリンゴが絡んでるのか全く分かりませんでした。
Last Bongo In Belgiumはメロウです。壮大な世界観だけれどもエロくもあり。この曲の個人的な位置づけは4HeroのLes Fleurに近い所にあります。クラブで4:30過ぎにかけてほしい曲って感じで。『これを聴いて締めたい』『さあ、朝日を浴びに行こう』と思える曲。
(I Can't Get No) Satisfactionは当然Rolling Stonesのカバー。これもまたジャジーなカバーで、あの有名なギターのメロディラインをホーンが低音でやっていたり、ボーカルのパートもホーンがやったり、ボンゴソロもあったりして面白いです。

HIP HOP DJでなくても、とりあえず持っていて損は無い一枚だと思います。特にB-BOY好きの女子は、意中のB-BOY(K DUB SHINE似)を家に呼ぶ時は部屋に飾っておきたいものです。まあアナログ飾っといた方が受けは良いと思いますが。


☆☆☆☆☆


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AKAKAGE / THE First Season’s Best Tracks1999~2000

THE First Season’s Best Tracks1999~2000 THE First Season’s Best Tracks1999~2000

アーティスト:AKAKAGE
販売元:日本クラウン
発売日:2003/09/25
Amazon.co.jpで詳細を確認する

今日はAkakage a.k.a. 伊藤陽一郎です。おおまかな認識としては小西康陽一派と思って差し支えないと思います。 この人のDJは聴いた事無いんですが、行った人に聞くと「気持ち悪い」らしいです。選曲がどうこうよりとにかく気持ち悪い、と。自身がポップを仕草で体現してるらしいです。
そんなDJの彼を私は知らないんですが、このアルバムではベタベタにポップな世界が繰り広げられています。ところでAmazonの紹介によると「DJ、プロデューサーの伊藤陽一郎と、サウンド・クリエイター、佐藤豪によるユニットのベスト・トラック集。」だそうです。ああ、伊藤だけじゃなかったんだ。まあいいや。どうやらベストらしいんですが、期間は1999〜2000と凄く短い。たった二年弱の間のベストです。
中身の方は、やっぱり小西一派だけあってポップ・サンプリングのセンスは流石です。ワンショットも気持ちいいタイミングで入ってくるし。全18曲、一分未満の曲も何曲かありますが盛りだくさんの内容です。
全体はポップでまとめられていますが、様々な要素がごちゃごちゃに混ざり合ってできています。大きく言ってしまえば主にラテンですが、ボッサ、フレンチ、ブラジル、クラブジャズ、ロック、サンバ、ハウス打ち込み、Cha-cha-cha、とまだまだあるはずですが拾いきれないくらい一杯混ざってます。

特に好きな曲は、まず5.Common (Full Version)。ハウスをベースにラテンサウンドを織り交ぜて、キュートなボイスで「Common」と呼びかけてくる。テレビでもたまに使われているので聞いた事がある方も多いと思います。 次に、11.Tomboy。ベースとピアノとホーンが楽しげに入り乱れているアッパーチューン。
続いて、13.Brass Impact。これぞクラブジャズという曲。ドラムパターンがかっこ良く、タイトルの通りホーンは渋く、007で使われてもいいような大人な感じもある。勿論ルパン3世でも可。スピード感があってスリリングでステキ。
16.Saturday NightはあのBay City Rollersの名曲、サタデーナイトです。部分的にサンバです。確かにダンスってコンセプトだから間違ってはいないのかもしれない。最高に気持ちいい。若干、曲のテンポは遅く感じますが、ボーカルの声もゆるい感じで、逆に気持ちいい。踊りだしたくなる曲。
最後に、17.Lodger's。乾いたパーカッション、ゆったりとしたホーンで始まるこの曲、全体はボッサ。このアルバムの中ではおとなしめの曲。サタデーナイトとは違った意味で気持ちいい。

「気持ちいい」を推してきましたが、本当にそうなんです。とにかく「気持ちいい」。ポップである事がこんなに気持ちいいとは、と気付かせてくれるアルバム。ただしそのポップさは小西系のポップさです。もし小西が苦手なら、このアルバムも苦手でしょう。小西が好きなら今すぐ買ってもいい。ただ小西好きの人ならもう持ってそうですね。

☆☆☆☆☆

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Ryukyu Underground / 琉球アンダーグラウンド

琉球アンダーグラウンド 琉球アンダーグラウンド アーティスト:Ryukyu Underground
販売元:リスペクトレコード
発売日:2002/03/27
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沖縄民謡とクラブミュージックの融合、本人たちはカテゴリとして「ワールド・ダンス・フュージョン」と言っているようです。これは大変です、大風呂敷を広げてしまいました。この琉球アンダーグラウンドは二人組ですが、二人とも外人です。外タレ。出身地はアメリカ・カリフォルニアとイギリス・ニューキャッスル、そんな二人が沖縄音楽に魅せられてこんな事を始めてしまいました。

これまでも民族音楽とブレイクビーツとかを合わせる音楽は色々とありました。Asian Dub Foundationもそうだし、DJ SHADOWはコンドルは飛んで行くをネタに使ったり(あれ?それはこの盤より前か?)、Masters at WorkやTim Deluxeもやってます。一時期ラテンハウスって流行りましたし。しかし沖縄は手つかずでした。 そんなこともあり、まあ出るべくして出たと言うのが正しいでしょう。この盤は2002年発売、2002年と言えばW杯でアルゼンチンが応援歌に島唄を使ったり、モンパチが200万枚売れたり、HYが流行ったり、またオレンジレンジが出てきたのもこの頃でしょうか。スーパーモンキーズからSPEEDのアクターズ旋風以来の沖縄ブームが来てたような気がします。ちなみにAIR JAMに喜納昌吉がでたのは2000年だったか。ところでライナーで知ったんですが、喜納昌吉ってルアカ・ボップからアルバム出してたんですね。びっくりしました。

中身の方ですが、ブレイクビーツに三線を始めとする沖縄音楽が乗っている感じです。ブレイクビーツは比較的ダークだけれどアンビエントなドラムンベース(プログレハウス?ハードハウス?)っぽいトラッックです。しかし、やっぱり少し重いかな、というのが正直な印象です。個人的な好みだけど、沖縄音楽はもっとハッピーであってほしいと思います。沖縄はアメリカの占領下にあった歴史などもあり悲しい歌詞の歌も少なくないのですが、音自体は決して暗くなく、むしろ沖縄の気候を感じさせる温かみがあると私は思います。

つまりはこのアルバムは沖縄を少しオシャレに位置づけ過ぎたのではないかと。すごく頑張っているのは分かるけど、クラブ受けしそうだけど、ダビーだったりして気持ちいいんだけど、やっぱりオシャレ過ぎる。ドラムンベースとかもかなり良い音は出ていますが、それはクラブミュージックとしての視点からの評価であり、ワールドリスナーの視点としては打ち込みが電子的に過ぎる。融合してないんです、沖縄とクラブミュージックが。沖縄音楽の良さが消えて完全に打ち込みに負けている。あとエフェクトかけ過ぎ。

それぞれの曲は時にアブストラクトヒップホップ風でもあり、音(三線)の重ね方やタイミング、リズムの取り方が面白かったり。アンビエントでエレクトロニックであったり。ぐわんぐわんしたデジタルなダブだったり。面白い事は面白いです。沖縄とクラブの合わせ方(手法)なんかも含めて楽しめます。 私が一番好きな曲は6. Kokusai Dori Dub。沖縄音楽の合いの手(「ハイ」とか)がワンショットで使われていて面白かったです。この曲はダブだけどキャッチーで、比較的聴きやすかったです。AsianDubFoundationが、沖縄音楽を使ってダビーに仕上げろと言われたらこんな曲作るんじゃと思わせる様な曲です。

しかし、気持ちいいんだよなあ。融合してない気がするんだけど。ちなみにこれはファーストで、既にセカンドも出ていたと思います。聴いてないんですが。もしかしたらセカンドはもっと融合しているかも。期待したい所です。

☆☆☆




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